大判例

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東京高等裁判所 昭和37年(ネ)1535号 判決

控訴人主張の頃、控訴人及び被控訴人間に別紙目録記載の四筆の土地を目的とする売買契約が締結され、その後、控訴人主張の頃右各土地につき、売買契約を原因とする被控訴人の長男小林佐恵智名義の所有権移転登記手続がなされたこと、右四筆の土地の坪数が控訴人主張のとおり一五一七坪であることは当事者間に争がない。

よつて進んで控訴人の要素の錯誤の主張について判断する。

控訴人主張の様な要素の錯誤があつたか否かは暫らく措き仮りに控訴人主張の様に、控訴人において、前記土地四筆の地積が反別で表示され、その合計が五反一七歩となつているのを、坪数に換算するに当り換算を誤り一五一七坪となるものを一〇〇〇坪と錯誤し、その結果右各土地の売買代金を合計二五万円(坪当り二五〇円)と定め、控訴人主張の売買契約を締結したとしても、控訴人が右の如き坪数換算についての錯誤に陥つたのは、一般人が普通になすべき注意を著しく怠つた結果であると認むべきであるから、右売買契約の表意者である控訴人に重大なる過失があるものというべく、従つて控訴人自ら、前記売買契約の無効を主張し得ないものといわなければならない。

よつて爾余の点について判断する迄もなく、控訴人の要素の錯誤の主張は理由がない。

(小沢 池田 中田)

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